こんにちは、慎太郎(@shintaro_163cm)です。
ドラムの上達には曲のコピーが必要不可欠です。
速い曲や遅い曲、激しい曲やおとなしい曲等々、様々な種類の曲をコピーして引き出しを増やしていくのが最適です。
基本的にはどんな曲も、練習すれば自分の糧になります。
ですが、ドラムを始めたばかりの方にオススメできない曲が存在します。
というわけで今回は、初心者が手を出すべきではない曲について私見を述べていきます。
参考になれば幸いです。
打ち込み曲は避けよう
結論から言うとドラムの打ち込み曲、つまりパソコンで作った人間が叩いていない曲はやめた方が良いです。
いわゆるボカロ系の曲ですね。
打ち込み音源は日々進化していて、まるで本当に人間が叩いているかのような音を鳴らすことが出来ます。
ですが、それでも避けた方がいい理由を3つほど挙げていきます。
フレーズの再現が不可能
ドラムを打ち込みにするメリットはいくつか存在しますが、大きな特徴として、人間が叩けないフレーズが演奏可能な点が挙げられます。
その結果、音数を増やして迫力がある楽曲の制作が可能になります。
これが曲のコピーという見方になると、途端にデメリットとなります。
人間技では不可能なフレーズが入っているという事は、完全コピーが出来ないということ。
という事は、演奏するにはアレンジが必須となります。
演奏依頼を受けていると、打ち込み曲を渡されるのは少なくありません。
その中に「これ腕3本要るわ」というフレーズが紛れているのは日常茶飯事でした。
こういった曲はアレンジして叩くのが必須となるので、アレンジするためのフレーズの引き出しが少ない初心者の方は、手を出さない方がいいと考えます。
ドラマーが作っていない
打ち込み音源といのは、ドラムに限らず色々な楽器の物が存在しています。
DTMを極めると、全て打ち込みの曲を作ることが可能です。ボーカロイドがそれにあたりますね。
とても便利なものですが、これもコピーをするという観点から見ると、デメリットがあります。
見出しにも書きましたが、ドラマーがフレーズを作っているわけではないので、ドラマーの観点からするとセオリー無視のフレーズをよく耳にします。
・ここはクラッシュシンバルが必要なのに叩いていない
・このフィルインは場違いではないのか?
・ここクレッシェンドが必要じゃないの?
こんなことはドラマー視点ではあるあるです。
打ち込みの技術は、その楽器の知識をどれだけ持っているのかが反映されます。
このように、ドラムのルールが守られていない曲を何も知らないまま練習すると、やるべきことが出来ていない格好良くないドラマーになってしまうので注意しましょう。
フィーリングがない
打ち込み音源はパソコンから音を出すので、リズムを正確に出すことが可能になります。
その反面、人間らしさは失われます。
ここで言う人間らしさとは、曲に対するリズムの出し方という事です。
バラード曲を聞き比べると分かりやすいのですが、打ち込み曲はバラードでもガンガン叩いてしまいます。
これは、音量や音質が曲にマッチしていないことが原因の一つになっています。
つまり、ドラマーが常に考えている「この曲は重いリズムで叩こう」「このフィルインはクレッシェンドを使おう」という気持ちが一切ありません。
そんな曲をコピーし続けていると、空気の読めないドラマーになってしまいます。
どうしてもコピーしたい場合は、バンド物の曲も並行して練習しましょう。
打ち込みの良さ
ここまで読んでいると、僕が打ち込みを目の敵にしていると思われそうなので、フォローしておきます。
その楽器の専門家でなくても演奏を作ることが出来る。これが打ち込みの良さと考えています。
曲を作りたい!でも楽器弾けない!
そんな人にとってとても便利なツールだと思います。
なので、コピーをするとなると話は別だ、とだけ思っていただけたら幸いです。
好きな曲はどんどんコピーしていけばいいと思っていますが、ドラム講師という立場からすると
- バンド物をコピーして引き出しを増やす
- 好きな打ち込み曲をコピーする
- 再現不可能なフレーズは自分の引き出しからアレンジを考える
この順序で練習するのが正しいです。
それでもコピーしたい!という方はアレンジ等相談に乗りますので、お気軽にお問い合わせください。
読んでいただきありがとうございました。
※関連記事
ドラムレッスンしています。詳しくはこちらをご覧ください。